脂肪注入とは

脂肪注入は、ご自身の体から採取した脂肪を、額やこめかみ、頬などのボリュームが欲しい部位に注入し、ふっくらとした自然なボリュームを取り戻す施術です。主に太ももやお腹から脂肪を採取し、丁寧に生成したうえで注入するため、不純物が少なく、定着しやすいのが特徴です。
ヒアルロン酸のような人工物を使わず、ご自身の脂肪を活用するため、アレルギーや拒絶反応のリスクが低く、なじみやすい点が大きなメリット。加齢とともにやせてくる額やこめかみ、頬などに自然な丸みを与え、若々しく健康的な印象へと導きます。
当院では、脂肪の質にこだわった「コンデンスリッチファット」と繊細な部位にも適した「マイクロナノファット」という2種類の脂肪を目的に応じて使い分けています。
ヒアルロン酸注入よりも柔らかくナチュラルな仕上がりが期待できることに加え、定着した脂肪は半永久的に持続します。ダウンタイムも比較的短く、施術後の腫れや内出血は数日〜1週間ほどで落ち着く方が多いため、忙しい方にも受けやすい施術です。
脂肪注入で期待できる効果
お顔に立体感や自然なボリュームを与えます
加齢とともに顔の脂肪細胞は減少し、皮膚のたるみや陰影によって、疲れて見えたり、老けた印象を与えたりします。脂肪注入によって、こめかみや頬、額などにボリュームを与えることで、自然な立体感とハリを取り戻し、若々しい印象に近づけられます。
柔らかく、女性らしい印象に
痩せて顔のコケが目立つ輪郭は、冷たく見えたり、男性的な印象を与えることがあります。脂肪注入でふっくらとした柔らかさが生まれることにより、女性らしく優しい印象に近づけることが可能です。
肌質改善
脂肪には幹細胞が含まれており、注入することで肌の再生を促します。加齢によって失われたハリやツヤの向上、くすみの改善、毛穴の引き締めといった肌質改善効果が期待できます。特に、マイクロナノファットはよりきめ細やかな層に脂肪がなじみやすく、目元や口元などの繊細な部位の肌質改善を目的とした治療にも適しています。
施術できる個所

当院では、以下のような幅広い部位への脂肪注入が可能です。
- 額、眉間、こめかみ、目の上、目の下、涙袋
- ゴルゴ線、頬、唇、ほうれい線、マリオネットライン、口角、顎
- 首、手の甲 など
顔の中でもボリュームが減りやすい部位や、加齢により影やくぼみが目立ちやすい箇所に脂肪を注入することで、全体のバランスを整えながら、自然でなめらかな印象を演出します。
特に額やこめかみは、女性らしい丸みのある印象を作るうえで重要なポイントです。目の下のくぼみやマリオネットラインなども、脂肪注入で影を和らげることで明るい表情に導きます。
首や手の甲への脂肪注入も可能です。皮膚が薄くなり、血管や骨が浮き出やすくなった部分にも自然なふっくら感をもたらします。
コンデンスリッチファットとマイクロナノファットの違い
当院では、施術部位や目的に応じて「コンデンスリッチファット」と「マイクロナノファット」を使い分けています。
コンデンスリッチファット | マイクロナノファット | |
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脂肪の特徴 | やや大きめ | 小さめ |
注入する層 | 深い層 | 浅い層 |
目的 |
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コンデンスリッチファット | 脂肪の特徴 | やや大きめ | 注入する層 | 深い層 | 目的 |
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マイクロナノファット | 脂肪の特徴 | 小さめ | 注入する層 | 浅い層 | 目的 |
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コンデンスリッチファット
採取した脂肪を遠心分離機で精製し、不純物や余分な水分、壊れた細胞を取り除いた高品質な脂肪です。生着率が高く、しこりや吸収リスクが低いため、額や頬、顎など、ある程度のボリュームが必要な部位に適しています。ヒアルロン酸では得られにくい、柔らかさと立体感のあるナチュラルな仕上がりが魅力です。
マイクロナノファット
コンデンスリッチファットをさらに細かく加工し、非常になめらかな質感を持つ脂肪です。繊細なカニューレを使用して注入することで、皮膚が薄く繊細な箇所にもなじみやすく、目の下や涙袋、唇、ほうれい線などの細かいパーツも滑らかな質感に仕上がります。また、脂肪幹細胞が多く含まれており、肌の再生を促す肌質改善効果も期待できます。
脂肪注入のリスク・副作用・ダウンタイム
ダウンタイムについて
脂肪注入後は、注入部位に腫れや内出血が起こることがあります。通常は数日〜1週間程度で徐々に落ち着いていきます。多くの方が数日後にはメイクでカバー可能です。ダウンタイムは比較的短めで、日常生活への支障も最小限に抑えられます。
脂肪採取部位の負担
脂肪を採取した部位(太ももやお腹)には、一時的な腫れ・内出血・筋肉痛のような違和感が出ることがありますが、ほとんどの場合、数日〜1週間ほどで改善します。
脂肪の定着には個人差がある
注入した脂肪はすべてが定着するわけではありません。一部は自然に吸収されるため、希望の仕上がりによっては数か月後に追加注入を行うことがあります。
施術の流れ
Step1 カウンセリング
まずはカウンセリングにて、患者様のお悩みやご希望を丁寧に伺い、脂肪注入が適しているかどうかを判断します。注入部位や必要な脂肪量を診察の上で決定し、施術内容についてご説明いたします。
Step2 脂肪の採取
施術当日は、脂肪を採取する部位に麻酔を行い、専用の器具で脂肪を吸引します。一般的には太ももやお腹などから脂肪を採取します。
Step3 脂肪の精製
採取した脂肪は、遠心分離やフィルタリングといった工程を経て、コンデンスリッチファットおよびマイクロナノファットに加工します。
Step4 脂肪の注入
注入部位には局所麻酔を行い、丁寧に脂肪を注入していきます。注入は部位によってカニューレのサイズや注入層を調整し、自然な仕上がりを目指します。
Step5 アフターケア
施術後は回復室でお休みいただき、状態を確認してからご帰宅いただけます。術後の腫れや内出血を抑えるため、注入部位への過度な刺激やマッサージは控えてください。翌日以降はメイクが可能になり、日常生活へも比較的早く復帰できます。