
目の下のふくらみと凹みが混在し、疲れた印象や老けた印象を与えてしまうことがあります。ハムラ法は、突出した眼窩脂肪を取り除くのではなく、凹んだ部分へ移動させることで目元全体を滑らかに整える治療法です。脂肪を有効活用することで、自然で若々しい目元を取り戻すことができます。
ハムラ法とは
ハムラ法は、目の下に突出した眼窩脂肪を凹んだ部分へ移動・再配置する治療です。加齢により眼球を支える組織が緩むと、本来眼球の周りにある脂肪が前方に押し出され、目の下にふくらみが生じます。同時に頬との境界部分が凹んで見えるようになり、段差が目立つようになります。
従来の脂肪除去だけの方法では、ふくらみは解消されても凹みは残ったままです。ハムラ法では突出した脂肪を切除せず、凹んでいる部分へ移動させて固定します。これにより目の下から頬にかけてのラインが滑らかになり、影が目立ちにくくなります。
下まぶたの縁に沿って切開する方法と、まぶたの裏側から処置する方法があります。皮膚のたるみが少ない場合は裏側から、たるみが目立つ場合は表側から切開し、余分な皮膚も同時に切除します。それぞれの状態に応じて最適な方法を選択します。
こんな方におすすめ
目の下にふくらみと凹みが同時にある方
段差が目立ち、疲れた・老けた印象になりやすい
ふくらみの下に溝のような凹みがある方
影が強調され、表情が暗く見える
脂肪を取るだけでは凹みが目立ちそうな方
目の下全体をなめらかに整えたい方に適している
頬がこけて見える方
目元と頬のバランスを整えることで若々しい印象に
目の下のクマが濃く見える方
影の原因となる凹凸を改善することで明るい目元に
期待できるビジュアルの変化

自然でなめらかな目元に
脂肪が凹みに移動することで段差が解消
目の下〜頬にかけてのラインが滑らかに整う
影が軽減され、明るく若々しい印象に
凹みすぎず、ふっくらとした仕上がり
脂肪を除去するだけの方法と違い、凹みすぎる心配が少ない
頬との境界が目立たなくなり、疲れた・老けた印象が改善
しわ・たるみも同時にケア
皮膚のたるみも処置すれば、しわの軽減と引き締め効果も
メイクで隠す手間が減り、コンシーラーを厚く塗る必要がなくなる
ハムラ法のメリット
脂肪を切除せず再配置するため自然な仕上がり
凹みすぎるリスクが少なく、ふっくらとした目元に
自分の組織を使うため安心
異物を入れず、拒絶反応の心配がない
ふくらみと凹みに同時にアプローチ可能
複雑な目元の悩みにも根本的な改善が期待できる
脂肪が定着すれば長期間効果が持続
加齢による変化はあるが、治療前の状態には戻りにくい
目の下全体のボリュームを保ちながら整えられる
若々しい印象をキープしやすい
頬との境界が自然になりメイクのノリも向上
コンシーラーやファンデーションがなじみやすくなる
ハムラ法のデメリット
高度な技術が必要
脂肪の移動量や固定位置の判断を誤ると、不自然な仕上がりになることも
傷跡が残る可能性あり
皮膚表面から切開するため、まつ毛の生え際でも完全には消えない
ダウンタイムが長め
腫れや内出血が引くまで時間がかかり、脂肪が馴染むまで数ヶ月かかる場合も
脂肪の一部が吸収されることがある
効果が弱まる可能性があり、仕上がりに影響することも
左右差や変化の実感に差が出ることも
思ったほど改善されないケースもあるため、事前の説明と理解が重要
ハムラ法の流れ

STEP1 診察・カウンセリング
目の下の状態を詳しく確認 (ふくらみ・凹み・皮膚のたるみなどを総合的に評価)
ハムラ法が適しているかを判断
STEP2 麻酔と切開の準備
治療当日、局所麻酔を実施し痛みを軽減
切開方法は状態に応じて選択
- 皮膚表面から:下まぶたの縁に沿って切開
- 裏側(結膜側)から:まぶたの内側を切開
STEP3 脂肪の移動と固定
眼窩脂肪を慎重に剥離し、凹みに移動
脂肪が動かないようにしっかり固定
必要に応じて、余分な皮膚も切除
STEP4 縫合と仕上げ
丁寧に縫合し、左右のバランスを確認
傷跡が目立ちにくくなるよう細部まで配慮
STEP5 術後の休憩と帰宅
治療後は少し休憩していただきます
問題がなければ、当日中にご帰宅可能
STEP6 アフターケア・抜糸・経過観察
皮膚表面から切開した場合は約1週間後に抜糸
その後も定期的に経過を確認し、脂肪の定着や仕上がりをチェック
施術前に確認すべきこと

目元の状態によっては、ハムラ法以外の方法が適している場合もあります。脂肪の突出が軽度な場合や、凹みがほとんどない場合には、より簡便な方法で十分な効果が得られることもあります。
持病がある方や服用中の薬がある方は、必ず事前にお知らせください。特に血液をサラサラにする薬を服用している場合は、出血のリスクが高まるため注意が必要です。
アレルギー体質の方や、過去に麻酔でトラブルがあった方も事前にお伝えください。体質によっては傷跡が目立ちやすいこともあるため、その点も含めて相談することが大切です。
治療後は一定期間のダウンタイムが必要となるため、大切な予定の前には避けることをおすすめします。仕事や日常生活への影響も考慮して、治療のタイミングを検討してください。
効果の持続性
移動した脂肪が定着すれば、その効果は長期間持続します。一度定着した脂肪が元の位置に戻ることは基本的にありません。
ただし、加齢による変化は続くため、新たなたるみや脂肪の突出が生じる可能性はあります。また、移動した脂肪の一部が吸収されることもあり、その場合は効果が徐々に減弱することがあります。
定着率には個人差があり、移動した脂肪の量や固定方法、術後の過ごし方などによって変わります。完全に馴染むまでには数ヶ月を要するため、長期的な視点で経過を見守ることが重要です。
ダウンタイムと過ごし方

治療直後から腫れや内出血が生じます。腫れのピークは3〜5日程度で、1〜2週間ほどで落ち着くことが多いですが、完全に引くまでには1ヶ月以上かかることもあります。内出血は2〜3週間程度で自然に消退します。
痛みは数日間続くことがありますが、処方された鎮痛剤で対処できる程度です。移動した脂肪が馴染むまでには時間がかかるため、最終的な仕上がりが見えるまでには数ヶ月を要します。
抜糸までは傷口を清潔に保つことが重要です。洗顔は翌日から可能ですが、目元は優しく扱い、強くこすらないよう注意してください。メイクも抜糸後から可能ですが、傷に負担をかけないよう慎重に行います。
激しい運動や長時間の入浴、飲酒などは血行を促進して腫れを長引かせるため、1〜2週間程度は控えてください。目を酷使する作業も控えめにし、十分な休息を取ることが望ましいです。
紫外線は傷跡の色素沈着を引き起こす可能性があるため、日焼け止めやサングラスで保護することをおすすめします。コンタクトレンズの使用は抜糸後から可能ですが、違和感がある場合は無理をせず眼鏡で過ごしてください。
目の下のふくらみと凹みが気になる方、自然で若々しい目元を取り戻したい方は、ぜひ当院へご相談ください。一人ひとりの状態に合わせた最適な治療方法をご提案いたします。